夫婦2人で暮らしやすい街は?
2人分の暮らしを重ねて選ぶ
夫婦2人の街選びは、家賃と間取りだけでは決まりません。 片方は職場まで20分、もう片方は毎日2回乗り換え。家賃は安いけれど車が2台必要。そんな“見えない片寄り”まで含めて考えます。

片方には駅が近くて便利。でも、もう片方は毎日の買い物に車が必要。あるいは一方だけ毎日長く通勤する。こうした負担は、住み始めてからじわじわ効きます。2人とも無理が少ない場所を探します。
片方だけに通勤や買い物の負担が寄らない街を探します。
家賃6万円未満は安い。でも車なしでは動きにくい傾向
50㎡の家賃データがある1,059市区町村を、家賃の高い・安いで分けてみました。すると、家賃が安いグループほど「車なしで動きやすい度」も低めでした。
| 50㎡家賃帯 | 市区町村数 | 家賃の真ん中 | 車なしで動きやすい度* | 仕事の比較値* | 2050年人口の目安* |
|---|---|---|---|---|---|
| 6万円未満 | 902 | 43,350円 | 13.6 | 50.1 | 68.8 |
| 6〜8万円 | 109 | 66,550円 | 45.0 | 51.8 | 91.5 |
| 8万円以上 | 48 | 101,925円 | 63.1 | 58.3 | 103.6 |
家賃6万円未満のグループは、たしかに住まいは安めです。ただ、車なしで動きやすい数字は低め。8万円以上になると、今度は車なしで動きやすく、仕事の数字も上がります。家賃だけを下げれば終わり、ではなさそうです。
「家賃は安いほうがいい」だけでは決めず、駅近にお金を使うか、郊外に住んで車を持つかまで一緒に考えると、ぐっと分かりやすくなります。
家賃はいくらまで? だけでなく、「車は持つ?」「どちらが何日通勤する?」「5年後も同じ働き方かな?」まで話しておくと、候補の街がかなり絞れます。
家賃を下げても片方の通勤が1時間伸びるなら、その安さはもう一度考えたほうがいいかもしれません。
データ:Life Fit Japan 全国統合データ。50㎡家賃が分かる1,059市区町村を集計。仕事の比較値は全国平均50。2050年人口の目安は100なら現在と同じくらいです。車なしは比較用の値で、割合ではありません。
11LDKで足りる? 在宅勤務なら2LDKがほしい?
2人とも外で働くなら1LDKで十分でも、どちらかが在宅勤務なら仕事部屋が欲しくなるかもしれません。街の家賃を見るときは、平均だけでなく、自分たちが実際に借りる間取りで比べます。
22人の通勤時間を横に並べる
片方20分、もう片方70分なら、家賃が少し安くても負担は偏ります。何分かかるか、乗り換えは何回か、週に何日出社するか。2人ぶんを横に並べて見ると、駅をどこにするか決めやすくなります。
3車0台・1台・2台で、毎月の家計はかなり変わる
車を持つかどうかは、家計にも効きます。総務省の家計調査でも、自動車関連の支出はガソリンだけではなく、整備費、駐車場、保険料などに分けて集計されています。家賃を下げても車が1台増えれば、家計全体では思ったほど軽くならないことがあります。(総務省 家計調査)
1台を2人で使えれば家計は軽くなります。でも出勤時間が違うと、意外と不便です。電車やバスでも最低限の生活ができる街なら、あとで車を手放す選択もしやすくなります。
4風邪の日に、どちらかが車を出さなくても病院へ行けるか
今は元気でも、風邪をひいたり歯が痛くなったりはします。内科、歯科、薬局へ徒歩や公共交通で行ければ、相手の予定に頼らずに済みます。
5どちらかが転職しても、引っ越さずに済みそうか
転職したら通勤先が変わるかもしれません。近くに仕事があるか、別の中心都市へ電車で出られるか。今の2つの職場だけで決めないほうが、住み替えを減らしやすくなります。
6車に乗らなくなった日のことも少し考える
将来、車を運転しなくなったらどうするか。坂がつらくなったらどうするか。駅、スーパー、病院が近い場所は、年齢を重ねても暮らし方を変えやすいです。
2人で先に決めておくと楽な3項目
絶対に譲れない条件を1人2つずつ
どちらか一方だけが負担する条件
今後5年で変わりそうな働き方・住まい方
2人の希望が全部一致する街は、なかなかありません。だからこそ、「駅は少し遠くても家を広くする」「家賃は少し上がっても車を1台にする」のように、2人が納得できる交換を一つずつ決めていきます。
2人暮らしでは、家賃の安さだけで決めると移動費や車の負担が後から効くことがあります。家賃が安い街の見方も参考になります。
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