LIFE FIT DATA 39 / お金・買い物

コンビニが多い地域ほど
お金を使ってしまう?

家の近くにコンビニがあると、つい余計なものまで買ってしまう。そんな感覚はあります。 でも、地域の購入額だけで「店が多いから浪費する」とまでは言えません。

公開日:2026年9月19日 更新日:2026年9月26日
まず、ここだけコンビニで多く買う地域があっても、原因が店舗数とは限りません。

働き方や食生活、都市構造も影響します。

結論コンビニで使う金額には、たしかに地域差があります。ただし「コンビニが多いから、余計にお金を使う」とまでは言えません。2024年11月の対象費目では、北海道のコンビニ購入額が全国=100に対して137.7で最高でした。
2024年11月・購入先別指数

北海道は全国の約1.38倍。コンビニで使う額には差がある

全国=100とした指数です。分かるのは「コンビニでいくら使ったか」の差。コンビニの多さが原因かどうかは、この数字だけでは分かりません。

北海道137.7
全国100.0

外食を除く食料など、店頭販売になじむ対象費目。全国家計構造調査の11月支出。

「コンビニでいくら使った?」が地域別に見える

家計の地域差というと、「パンをよく買う県」「外食が多い街」のように、何を買ったかを見るデータが中心でした。

2024年の全国家計構造調査では、家計簿に購入先も記録します。スーパーなのか、コンビニなのか、百貨店なのか。買った場所まで追えるのがポイントです。

2024年 全国家計構造調査の購入先

通信販売:インターネット / その他
店頭:一般小売店 / スーパー / コンビニ / 百貨店 / 生協・購買 / ディスカウントストア・量販専門店 など
地域:都道府県、経済圏、15万人以上市まで集計

つまり今回は、「コンビニで使う金額に地域差があるか」までは、かなり直接的に確かめられます。

北海道は137.7。ここまでは、はっきり言える

総務省の2024年調査では、店頭で買われやすい対象費目について、購入先ごとの支出を全国=100として比べています。

コンビニ購入額の地域水準・全国=100

最高 北海道:137.7

北海道は全国水準より37.7%高く、約1.38倍。少なくとも「コンビニで使う額は、どこでも同じ」ではありません。

ただし、これは11月の支出です。1か月の数字をそのまま「北海道民はコンビニ好き」といった県民性の話にするのは早すぎます。

でも「コンビニが多いから使う」とは限らない

ここがいちばん大事です。

コンビニが多い地域では、たしかに立ち寄る機会も増えそうです。でも逆に、人通りが多いから店が増えた可能性もあります。

駅の利用者が多い。昼間人口が多い。観光客が多い。単身世帯が多い。こうした地域はもともとコンビニ需要が大きく、店も出やすくなります。

どちら向きの話か、まだ分からない

「店が近いから買う」のか、「買う人が多い場所だから店が増える」のか。地域別の数字を並べただけでは、この2つを分けられません。

全国で13兆円。でも全部が「余計な出費」ではない

経済産業省「商業動態統計」によると、2025年のコンビニエンスストア販売額は13兆3,212億円。前年比3.4%増でした。

2025年 コンビニエンスストア販売額

年間:13兆3,212億円
前年比:+3.4%

ものすごい金額ですが、この13兆円をそのまま「コンビニがなければ使わなかったお金」と考えるのは無理があります。

おにぎりをコンビニで買わなければ、スーパーや外食で買っていたかもしれません。買う場所が変わっただけなら、家計全体の支出が増えたとは言えません。

コンビニ代=ムダ遣い、でもない

コンビニはスーパーより割高な商品もあります。一方で、近さや営業時間にはちゃんと価値があります。

帰宅が遅い日に食事を買える。ATMや宅配を使える。日用品を少量だけ買える。遠いスーパーまで行かずに済む。人によっては、時間や移動の負担を減らしてくれる場所です。

だから「コンビニで使った金額」と「ムダ遣いした金額」は同じではありません。

本当に「近いと使いすぎる?」を調べるなら

知りたいのは、店ができる前と後で、同じ人の支出がどう変わったかです。

あると分かりやすいデータ

距離:自宅・職場から最寄りコンビニまで
変化:近所への新規出店・閉店の前後
家計:総支出とコンビニ支出を同時に追跡
調整:所得、年齢、単身・世帯人数、通勤、地域

出店後にコンビニで使う額だけが増えたのか、それとも家計全体の支出まで増えたのか。そこまで見て、ようやく「近いと余計に買う」に近づけます。

街選びでは「誘惑」より、何に使えるかを見る

住む場所を選ぶとき、コンビニが多いことを「ムダ遣いしそう」とだけ見るのは少しもったいないです。

近くにスーパーが少ない地域なら、コンビニが日常の買い物を支えていることもあります。逆にスーパーやドラッグストアも多い街なら、その日の用事や時間に合わせて使い分けられます。

Life Fit Japanでは、コンビニの数だけで良し悪しを決めず、「歩いて行ける範囲に、どんな買い物先があるか」で生活圏を見ます。

どう検証した?

2024年全国家計構造調査の購入先別家計支出を確認し、コンビニ購入額が都道府県・経済圏・15万人以上市まで集計されていることを確認しました。地域比較には、11月の支出について店頭販売向けの対象費目を全国=100として比べた指数を使っています。全国の市場規模は、経済産業省「商業動態統計」の2025年販売額を参照しました。店舗数の多さが家計支出を増やしたかどうかは、このデータだけでは判定していません。

使ったデータ

判定:コンビニで使う金額には地域差があります。ただし「店舗が多いほど家計全体の支出が増える」とまでは、このデータからは言えません。

コンビニが近い。便利。でも、使いすぎる?

街の便利さは、店の数だけでは決まりません。スーパーやドラッグストア、交通まで含めて、毎日の選択肢を見てみます。

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