LIFE FIT DATA 33 / お金・移動

家賃が1万円安くても
車が必要なら得?

家賃が月1万円安ければ、年12万円の節約です。 でも、その代わりに車が必要になるなら話は別。駐車場、保険、燃料、税金まで足して初めて、本当に安いかが見えてきます。

公開日:2026年9月19日 更新日:2026年9月26日
まず、ここだけ家賃差が月1万円なら、車関連費がそれを超えた時点で逆転します。

家賃と移動費は、同じ財布で比べたほうが分かりやすいです。

結論家賃が月1万円安ければ、年12万円の節約です。逆に、その引っ越しで車の費用が月1万円以上増えるなら、その差は消えます。大事なのは「車は平均いくら」ではなく、自分の家計に何が追加されるかです。
家賃差を年額で見る

家賃1万円の差は年12万円。車で月1万円増えたらゼロ

「家賃が安い街」が家計全体でも安いとは限りません。

RENT / 家賃−10,000円 / 月

1年で12万円の節約。

CAR / 車+10,000円 / 月

1年で12万円の追加負担。

あくまで損益分岐の例。実際の車費用は保有台数・走行距離・駐車場などで変わります。

まず、家賃差を年額にする

月額表示の家賃は小さく見えます。年額へ直すと比較しやすくなります。

家賃差の年額

月5,000円安い:年6万円
月1万円安い:年12万円
月1.5万円安い:年18万円
月2万円安い:年24万円

月1万円安い物件なら、移動費が何も変わらなければ年12万円の節約です。ここまでは確実です。

損益分岐は「追加の車費用が月1万円」

問題は、その引っ越しによって増える費用です。新しく車を買う、2台目が必要になる、駐車場を借りる、走行距離が増える。こうした引っ越し前にはなかった費用だけを足します。

家賃が月1万円安い場合

車関連の追加費用 月5,000円:月5,000円ぶん残る
月10,000円:家賃差と相殺
月15,000円:月5,000円ぶん割高
月20,000円:月1万円ぶん割高

これが損益分岐です。車の「総費用」をゼロから全部足すとは限りません。すでに車を持ち、引っ越しても保有台数も走行距離もほぼ変わらないなら、追加費用は小さい可能性があります。

全国平均では、自動車関係の支出は月28,355円

総務省「家計調査」の2025年平均では、二人以上の世帯の「自動車等関係費」は1世帯あたり月28,355円でした。単純に12か月を掛ければ約34万円です。

2025年 二人以上世帯・全国平均

消費支出:314,001円 / 月
自動車等関係費:28,355円 / 月
12か月換算:340,260円

ただし、この28,355円を「車1台の維持費」として使ってはいけません。車を持たない世帯も含む全国平均で、自動車購入、ガソリン、整備、駐車場、保険などが入り、年によって購入費も動きます。

ここで使う意味は「車に関する支出は、家計の中で月1万円単位になり得る」という規模感の確認まで。あなたの損益分岐には、あなた自身の追加費用を入れます。

平均値を自分の見積書にしない

全国平均28,355円 ≠ 「車を1台持つと必ず28,355円」。記事ではこの2つを分けます。

車が新しく必要なら、ガソリン代だけでは足りない

追加費用を出すときは、購入費またはローン、駐車場、任意保険、自動車税・軽自動車税、車検・整備、燃料、タイヤなどを確認します。

雪のある地域ならスタッドレスタイヤや交換・保管費もあります。逆に勤務先が交通費を負担する、駐車場が無料、家族の既存車を共用できるなら増分は下がります。

大切なのは「一般的な車代はいくら?」ではなく、「この引っ越しで、今より何円増える?」です。

地域差を見ると、車が家計に入りやすい場所は確かにある

2025年3月末の自家用乗用車普及台数は、全国1世帯あたり1.009台。福井1.670台、富山1.616台、群馬1.558台に対し、東京0.405台、神奈川0.664台でした。

この数字だけで「車必須」とは言えませんが、家賃の安い郊外や地方へ移るときに、移動手段が変わる可能性を確認すべき理由にはなります。

県平均ではなく、実際の候補物件から駅、職場、スーパー、病院までを見て、車なしで何ができるかを確認します。

実際は「車を持つか」で話がかなり変わる

すでに車を持ち、引っ越しても使い方がほぼ同じ:家賃の安さがそのまま効きやすいケースです。駐車場代や走行距離が変わる分だけ比較します。

引っ越しを機に初めて車が必要:購入から保険、駐車場まで新規費用が増えます。家賃差だけで決めると逆転しやすいケースです。

駅近へ移れば2台を1台に減らせる:逆方向の比較です。家賃が上がっても、車を1台減らしたことで総額が下がる可能性があります。

つまり「郊外は安い」「駅近は高い」ではなく、住む場所が保有台数を変えるかどうかが家計の分岐点になります。

お金だけでなく、時間も増減する

車移動には、渋滞、駐車、給油、整備、タイヤ交換などの時間があります。一方で、車なら駅から遠い場所へ直接行けて、荷物も運べます。

公共交通にも待ち時間や乗り換えがあります。どちらが楽かは生活圏次第です。最終的には「住居費+移動費」と「移動に使う時間」を別々に出して比べるのがいちばん分かりやすいでしょう。

どう検証した?

月1万円の家賃差を年12万円へ換算し、「引っ越しによって増える車関連費」と比較する損益分岐として整理しました。車費用の参考値には総務省「家計調査 2025年平均(二人以上の世帯)」の自動車等関係費を使いましたが、これは車保有世帯のみの費用でも1台当たり費用でもないため、個人の車維持費としては使用していません。車普及台数は自動車検査登録情報協会の2025年3月末データです。

使ったデータ

判定:家賃が安いほど得、とは限りません。家賃差と「その引っ越しで新たに増減する移動費」を同じ月額・年額にそろえて判定します。

家賃が安いかより、移動まで入れて安いか。

駅、車、買い物まで含めて、毎月いくらかかる街かを比べます。

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