LIFE FIT DATA 13 / 食・地域文化

香川県民は本当にうどんをよく食べる?
家計調査で検証

「うどん県」は、観光コピーだけではなさそうです。 高松市は外食でも家庭用でも、うどん関連の支出・購入量が全国で目立ちます。ただし、家計調査は高松市の世帯データ。香川県民一人ひとりの食生活そのものではありません。

公開日:2026年9月19日 更新日:2026年9月26日
まず、ここだけこの通説は、かなり数字で裏づけられます。

ただし「香川県民は毎日うどん」のような個人レベルの断定まではできません。

結論「香川はうどん文化が強い」は、かなり数字どおりです。2023〜2025年平均で、高松市は外食の「日本そば・うどん」支出が全国1位。家庭用の「生うどん・そば」購入量も1位でした。ただし、香川県民全員が毎日のようにうどんを食べている、とまでは言えません。
2023〜2025年平均

高松市は、外食でも家庭用でも全国平均を大きく上回る

「うどん県」は、最新の家計にもかなり表れています。

EATING OUT / 外食全国平均の2.37倍

日本そば・うどん 17,704円 / 年。

HOME / 家庭用購入量1.77倍

生うどん・そば 17,369g / 年。

どちらも高松市の二人以上世帯。「うどん」単独ではなく、統計上はそばを含みます。

外食は全国平均の2.37倍。かなり強い

総務省「家計調査」の2023〜2025年平均では、高松市の二人以上世帯が外食の「日本そば・うどん」に使った金額は年間17,704円。52都市で1位でした。

2023〜2025年平均 日本そば・うどん(外食)

1位 高松市:17,704円
2位 静岡市:11,718円
3位 山形市:10,980円
全国平均:7,467円
高松 ÷ 全国:2.37倍

2位の静岡市より約6,000円多く、全国平均の2倍を超えます。「うどんを外で食べる文化が強い」は、かなりはっきりした差です。

外だけじゃない。家で買う量も1位

外食だけではありません。同じ2023〜2025年平均で、「生うどん・そば」の年間支出額は高松市6,472円で全国1位、全国平均3,777円の1.71倍でした。

2023〜2025年平均 生うどん・そば

高松市・支出額:6,472円・1位
全国平均:3,777円
高松市・購入量:17,369g・1位
全国平均購入量:9,802g
購入量比:1.77倍

支出額だけだと価格差の影響がありますが、購入重量でも1位。家庭用でも地域差が確認できます。

外食1位+家庭用購入量1位

「うどん県」は一つの品目ランキングだけで生まれた肩書ではありません。少なくとも高松市では、外食と家庭購入の両方に特徴が出ています。

2024年単年でも、両方1位だった

香川県がまとめた2024年の家計調査でも、高松市の「生うどん・そば」支出額は6,582円で1位、外食の「日本そば・うどん」は16,156円で1位でした。

2024年単年

生うどん・そば:6,582円・全国1位
全国平均:3,728円
日本そば・うどん外食:16,156円・全国1位
全国平均:7,511円

3年平均だけで偶然1位になったわけではなく、直近の単年でも強さが出ています。

ただし、統計の項目は「うどんだけ」ではない

家計調査の分類名は、家庭用が「生うどん・そば」、外食が「日本そば・うどん」です。うどんだけを分離した数字ではありません。

高松市でそばよりうどん文化が強いことは地域の実情として知られていますが、統計表の17,704円すべてを「うどん代」と呼ぶのは正確ではありません。

タイトルは俗説をそのまま使いつつ、本文では統計の品目名を崩さないようにします。

そして、香川県全体ではなく「高松市」

家計調査の地域ランキングは、47都道府県全体を比較したものではありません。都道府県庁所在市と政令指定都市の、二人以上世帯を対象にした集計です。

高松市の結果を、小豆島や観音寺市、丸亀市まで含む香川県民全員へそのまま広げることはできません。

「香川県民は毎日うどん」という割合を調べたいなら、県全体で食事頻度を直接聞く別の調査が必要です。

「うどんばかり食べている」は、さすがに言いすぎ

年間17,704円が大きくても、一年間の全食事の何%がうどんなのかは分かりません。朝食も夕食も全部うどん、という意味では当然ありません。

「よく食べる」は比較できます。「ばかり食べる」は、食事回数全体に占める割合が必要です。

この一語の違いが、俗説と統計の境目です。

それでも「うどん県」は、かなり強い地域ブランド

地域ブランドには、実態から離れたイメージだけが独り歩きするものもあります。香川のうどんは少し違います。

最新の家計でも、外食と家庭購入の両方で全国1位。少なくとも高松市の日常消費には、今もうどん・そば文化がくっきり出ています。

「香川県民はうどんばかり」は笑い話として誇張。でも「香川のうどん文化は本物」は、かなり数字に近い結論です。

どう検証した?

総務省「家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング」の2023〜2025年平均から、「生うどん・そば」の年間支出額・購入数量と「日本そば・うどん(外食)」の年間支出額を確認しました。2024年単年は香川県の公式集計で確認しました。高松市の世帯データを香川県全体の摂取頻度へは読み替えていません。

使ったデータ

判定:高松市で「うどん・そば文化が強い」は最新家計データでも支持されます。ただし「香川県民全員がうどんばかり食べる」という頻度までは、この統計では測れません。

「うどん県」は、かなり本当だった。

こんなふうに、地域イメージが日々の買い物にまで出ている街もあります。

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